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写真企画〜食べもの万華鏡

見て味わって楽しい沖縄のフルーツ

森田 満樹

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上がスターフルーツ、右からアテモヤ、カニステル

上がスターフルーツ、右からアテモヤ、カニステル

 沖縄の北部に1月下旬、行ってきました。地元の食べ物を探しに「許田」という道の駅に行くと思った通りいろいろな地のものが売られていました。その中でも私が今まで出会ったことの無かったフルーツをご紹介します。

 「スターフルーツ」は、輪切りにしたその断面が名前の由来とのこと。原産は南インドなどの熱帯アジアで、東南アジア全域のほか、中国南部や台湾、ブラジル、ガイアナやトリニダード・トバゴなどカリブ海周辺、アメリカ合衆国のフロリダ、ハワイなど、熱帯から亜熱帯にかけて広く栽培されているそう。国内では沖縄県以外に宮崎県などでも栽培が行われています。

切ったスターフルーツ

切ったスターフルーツ

ビワのようにタネが見えるカニステル

大きなタネが入っているカニステル

切ったアテモヤ

切ったアテモヤ

 青いうちはサラダに、黄色くなったら果物として食べます。しゃきしゃきして水分が多く酸味が少しありましたがとてもさっぱりしています。何が珍しいかというと私が知っているものは小振りでしたが、今回手に入れたものは長さが20センチ以上もあったのでびっくり。皮ごと食べられますが、尖っている先は固いので切り落とすと星というよりヒトデのようになりました。

 「カニステル」は初めて出会いました。色も大きさも、鑑賞用のフォックスフェイスに似ています。原産地はメキシコから中央アメリカで、ブラジルや台湾、ベトナム、日本では沖縄県で栽培されています。
びわのように中心に大きめの種が4つ入っていました。水分が少なく、カボチャともゆで卵の黄身とも少しちがうのですが、ほくほくと言いますかもったりとした食感です。フルーツらしい香りや酸味は感じられません。追熟が必要ですが、美味しくなっているのか判別が難しかったそうで、最近まであまり流通していなかったようです。

 「アテモヤ」は世界三大美果(ドリアン・マンゴスチン・チェリモヤ)のチェリモヤとバンレイシ(シャカトウ)とをかけ合わせて作られたバンレイシ科の果物で、「森のアイスクリーム」とも呼ばれているそうです。
外側は白みがかった緑色でごつごつしては虫類のようです。原産地は西インド諸島、中南米で、中南米の他アメリカ合衆国のフロリダ州や東南アジアで広く栽培されているそうです。追熟して表面が茶色くなったら食べ頃です。切ってみると、その外側の見た目とちがって、真っ白で真っ黒な小振りの種がはいっています。ぷるぷるとした食感で酸味と甘みのバランスがほどよく大変美味しいものでした。(菅いづみ)

執筆者

森田 満樹

九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。

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