九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。
10月24日10時から、消費者庁が「新食品表示法(仮称)に関する消費者団体とのワークショップ」を消費者庁会議室において開催することになりました。当日は阿南 久長官も出席し、消費者庁が新法の説明を行った後に、各団体が意見を述べて意見交換を行うというプログラムです。消費者団体は16団体が出席し、FOOCOMも消費者団体として出席します。
これまでFOOCOMは「食品表示の意見交換を行うのなら公開で」という要望書を10月5日、ほか3団体と出していましたが、消費者庁から、公開の意見交換会を開くことになったとの返答を頂いたのが10月10日でした。その後15日に、消費者庁から10月24日に意見交換会を開催することになったという連絡が届き、さらに意見交換会をワークショップに名称変更するという連絡が19日にありましたが、内容は意見交換会と変わりないということでした。
要望書を出してから20日足らずで開催を実現して頂いたことに、感謝しています。
開催の連絡があってから、どのような参加者を対象にしているのかがわからなかったので消費者庁に問い合わせをしたところ「まずは消費者団体から行うものであり、意見交換の要望のあった団体に加えて、消費者庁消費生活情報課とふだんから意見交換をしている十数団体に声をかけました」ということでした。
公平性という観点からは、意見を申し述べたい個人や団体を広く募るべきではないかと思ったのですが、消費者庁の説明によると、今回はできるだけ早く意見交換会を実現するため日程と会場の関係から消費者団体に限定した、ということでした。今後は、個人や事業者の意見も含めてどのように集めるのか、パブコメ等の実施も含めて検討中だそうです。「まずはワンラウンドめということで理解頂きたい」という説明でした。
また、公開にあたっては、会場の都合により一般の方の傍聴はできないということですが、プレスには公開としており、当日の配布資料については開催後すぐに消費者庁ウェブサイトに公開して、議事録についても公表までに、早くても2週間程度はかかるだろうとのことでした。私たちが要望書を出した際の公開とはイメージが異なりましたが、「今回はワンラウンドめ」という説明もあって、意見交換会の参加を伝えました。
参加者が決まった段階で、消費者庁は当日の案内について19日付でプレス向けに案内文を出しています。
それによると消費者団体16団体(消費者庁掲載順)の参加者(敬称略)は、主婦連合会(河村真紀子)、財団法人消費科学センター(工藤 操)、食のコミュニケーション円卓会議(市川まりこ)、食品表示を考える市民ネットワーク(神山美智子)、特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協議会(関澤 純)、全国消費者行政ウォッチネット(拝師徳彦)、全国消費者団体連絡会(河野康子)、公益社団法人全国消費生活相談員協会(澤木佐恵子)、全国地域婦人団体連絡協議会(長田三紀)、東京都地域消費者団体連絡会(奥田明子)、特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟(飛田恵理子)、財団法人日本消費者協会(佐伯美智子)、特定非営利活動法人日本消費者連盟(天笠啓祐)、公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会(戸部依子)、日本生活協同組合連合会(山内明子)、一般社団法人FOOD COMMUNICATION COMPASS(森田満樹)です。
また、消費者庁側の出席者は、阿南 久長官、松田敏明次長、川口康裕審議官、神宮寺史彦審議官、服部高明総務課長、黒田岳士参事官、増田直弘食品表示課長、平山潤一郎主席食品表示調査官、谷口正範食品表示課課長補佐となっています。
当日の内容は、1)新食品表示法(仮称)のイメージについて消費者庁から説明、2)各消費者団体より意見陳述(1団体4分以内)、3)全ての団体の意見陳述後、全体での意見交換、が予定されています。
食品表示は消費者にとって身近な問題であり、これまで活動を積み重ねてきた消費者団体にとって、新法がどうあるべきかは大きな関心事です。その新法は、消費者の権利を定めた消費者基本法の考え方を基本に位置づけられることになります。当日は、消費者団体の多様な意見が聞けることを期待するとともに、私自身も新法について意見を述べてゆきたいと思っています。(森田満樹)
九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。