九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。
2009年9月から消費者委員会の委員を務めた、雪印メグミルク㈱社外取締役の日和佐信子さんに消費者委員会の2年間を振り返って語って頂きました。
日和佐さんといえば、1997年より5年間、全国消費者団体連絡会事務局長として消費者運動の先頭に立ち、「食の安全」に取り組んでこられたトップリーダーのお一人です。消費者委員会が発足してからは、新しい消費者行政に道筋をつけるべく常勤で2年間、委員を務めました。
いつもは温和な日和佐さんが、この2年間の活動を振り返ると「道理の通らない」徒労感を感じる、と言います。その理由は何か、消費者庁と消費者委員会はこれからどうあるべきか、じっくりとお聞きしました。2部構成でお届けします。(インタビュアー 森田満樹)
FOOCOMインタビュー前編 日和佐信子さんに聞く 消費者委員会の2年間
消費者委員会の最後の半年は、国民生活センターの問題で大もめに
日和佐さんが「道理の通らない」と指摘するのが、独立行政法人・国民生活センターの組織改革を巡る問題です。行政改革の中で国民生活センターをこれからどうするのか、昨年末に消費者庁は「国民生活センターの在り方の見直しに係るタスクフォース」をスタートさせ、2011年前半に検討が行われました。国民生活センターを消費者庁と一元化するというタスクフォースの議論に、日和佐さんを含めて消費者委員会は大いに反発しました。現在はタスクフォースの結論を踏まえて、10月に発足した「国民生活センターの在り方の見直しに関する検証会議」で第三者による検証が継続して行われています。
日和佐さんが、消費者委員会の役割について大きな矛盾を感じたというこの問題について、前半部分をまとめました。
FOOCOMインタビュー後編 日和佐信子さんに聞く 消費者委員会の2年間
消費者委員会の独立性を確保するために必要なこと
国民生活センター問題を通して、日和佐さんは消費者委員会の役割、監視機能と審議会機能の両方を持つことに大きな矛盾を感じたと言います。消費者委員会はこの先、監視機能に特化すべきではないか、そうでないと消費者委員会の独立性は確保できないと懸念します。今後、消費者委員会がどうあるべきか、後半部分をお届けします。
九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、業界誌、民間調査会社等を経て、現在はフリーの消費生活コンサルタント、ライター。